2013年5月25日土曜日

マッピングの流れ

マッピングは人工内耳の聴こえを調整します。
調整が嫌いな人は面倒ですが、好きな人はワクワクしますね(笑)

マッピングのお世話になるのは主に以下3つの理由が多いようです。

1.定期調整(3ヶ月または半年に1回)
2.聴こえ方が変わったとき
3.聴こえのステップアップ(刺激レート/マキシマ等を変更)

聴こえが安定して来ている人は1の定期調整をされている方が多いと思います。
日常不便を感じていなくても、電極の状態は日々変わっているので、定期調整をしたほうがよいようです。
よく聴こえていると自分では思っていても小さい音が聞き取りにくくなっていたりと案外ずれてきているものです。
電極の状態を調べることは可能ですので、何か異変を感じたらチェックしてもらったほうがよいと思います。

音の調整方法は人工内耳のメーカーにより異なりますが、よく似たものだと思います。
コクレアの場合は下記の「Custom Sound」というソフトを使用して調整します。

マッピングソフト Custom Sound
海外サイトより転載
:Cレベル(最大快適閾値)
:Tレベル(最小可聴閾値)

調整は簡単で、聴こえ始め(Tレベル)と快適な大きさ(Cレベル)の2つを調整するだけです。
これを電極の数だけ調整します。コクレアの場合は電極が22個あります。

図の上部の数字を見てもらえれば分かりますが、電極22~1番の調整を行います。
一番左の22番が最も低い音で、右に行くほど音が高くなります。
図の左の数字は電流量で、数字が大きくなるほど大きく聴こえます。
つまり、マッピングは電極ごとに自分に合った音量を調整するということですね。
あくまで音量だけの調整になりますが、たかが音量と侮ってはいけません。
正しいマッピングが出来ているかどうかで言葉の聴き取りだけでなく、音の奥行き感や音色の豊かさが関わってきますので、奥が深いです。

TレベルやCレベルの調整方法については感覚に依存するところが大きいのですが、以下のサイトを参考に調整しています。

 外部サイトへ 人工内耳リハビリテーション(成人)
虎ノ門病院
講師:氏田 直子先生


ちなみに私の場合は以下の基準でTレベルやCレベルを決めています。

Tレベル指を音にあわせて動かし、それが検査音と同じリズムになっているかを先生に確認してもらう
Cレベル不快でない最大の大きさ。但し、検査音に振動を感じ始めたら、数段階下げてもらう

検査音は「ピー、ピー、ピー」と鳴っています。

ただ、これを22回繰り返すと時間があまりにもかかってしまいます。
実際には電極を5個ほどピックアップしたものを細かく調整し、残りの電極は調整した結果を元に自動で割り当てています。
最終的にはすべての電極の音量を確認していきますので、自動で割り当てられた電極に対しても確認と調整ができます。
慣れてくると大体30分で完了します。

あとは利用シーンに合わせて、プログラムを先生に作成してもらいます。
コクレアの場合は利用環境に合わせて以下のプログラムが選択可能です。

エブリディ日常生活用、普段はこれを使用
ノイズ背景雑音下での聴き取りが向上する
フォーカス目の前にいる人の話しが聴き取りしやすくなる
ミュージック音楽が聴き取りやすくなる


プログラムは最大4つ登録可能ですので、私は普段以下の内容で登録してもらっています。

プログラム1エブリディ
プログラム2ノイズ
プログラム3ミュージック
プログラム4前回のプログラム(エブリディ)


最終的にマッピングソフトで登録した内容を体外装置のスピーチプロセッサに書き込みます。
これでマッピングが完了します。
以上で、お疲れさまでした。

実際にはもっと細かい調整が可能ですので、STと相談の上、調整します。

2 件のコメント:

麻呂 さんのコメント...

滝さん、こんばんは。

久しぶりにお邪魔いたしました。
体験発表の記事も読ませていただきました。
ご苦労様でした。
とても簡潔に整理されていて、感心しながら拝見しました。

耳鳴りは私もあるんですが、気にしないようにしていると気にならなくなるような気もしますね。
鳴っても無駄だぞと脳に教えてやろうと思っています。

マッピングの詳しい解説、ありがとうございます。
マッピングは小さい音が難しいですね。
聞こえる限界が感知しずらくて、音を出していないのに聞こえたような気がして指を動かしてしまうこともありますし、逆にタイミングを逸してしまうこともあります。
大きい音も我慢できないところって、難しいですよね。
かなり大きくても我慢できそうな気もするし。
結局耳も生きてるわけですから、厳密に言えば毎日変わってるんでしょうね。
私は有効な電極の数が人より少ないので、いまだに言葉の聞き取りが良くないのですが、でも、音が聞こえることはほんとうにありがたいです。

さんのコメント...

麻呂さん、おはようございます。

今は教育のため大阪へ出張中です。
毎年2回行われる教育は精神的にリラックスできるので、ひそかな楽しみとなっています。

体験発表読んでいただきありがとうございます。
いきなり今の聴こえを持ち出すと、これから装用を検討している方に期待を持たせるようなことになることもあって、最初、6ヶ月目、2年目と段階的に聴こえがステップしてきたという構成にしました。
実際そのように聴こえがステップアップしてきましたし、これから装用を検討されている方にもよく分かったと言ってくれました。

耳鳴りはおっしゃるとおり気にしないようにするのがよさそうですね。
気にしないようにしてから耳鳴りが忘れられる?ようになってきました。

マッピングについては麻呂さんの方が詳しいと思いますので、間違っていましたら教えてください。

聴こえたような気がして指を動かしてしまうことはあるあるシリーズですね。
今回のマッピングもそれをやってしまいました。
先生に「えっ、何もにもしとらんよ」
と言われると恥ずかしくなります。

小さい音は揺れていると思うところがあって、1度計測した後も2回目聞いてみたら聞こえなくなっていたりします。
大きい音については心地がいいと感じるところがあって、ついつい上げがちになってしまうのですが、脳に響くというか振動を感じない程度にしています。
マッピングって本当に難しいですね。

聴こえは毎日変わっていると思います。
特にコクレアリハビリソフトの「純音の聞き分け」のプレビューで、SPのボリュームを0に、PCのボリュームをかすかに聞こえる程度にして聞いてみると各周波数の音量が毎日ばらばらなんです。
昨日はこの周波数が聞こえていたのに今日は聞こえない。
聴こえは毎日変化しているんだなと思いました。

この1ヶ月間、感度とボリュームを0にして聞いていましたが、慣れてしまうと音があることを忘れてしまいがちです。
そういうときに人工内耳を装用すると、ああ、こんな音があったんだなあと気付かされます。
音を与えてくれた人工内耳に本当に感謝ですね。

すみません、長くなってしまいました。
また今後も麻呂さんにいろいろ教えていただければと思いますのでよろしくお願いします。